入居して8か月、3階建てのメリットとデメリットをまとめる
2020年5月に引き渡し、引っ越しをしたので、新居住み始めてから約8か月が経過しました。
8か月も経つと新築に住んでいるハイな気持ちみたいなものも落ち着いてきて、新居に住んでいるのが普通の感覚になってきます。
新築のにおいもずっといるので感じなくなってきますね。
(お客さんが来ると新築のにおいがする、と言ってくれるので鼻が慣れているだけのようです)
今回は改めて3階建てのメリットとデメリットをまとめます。
家を建てる前に書いたデメリットの記事はこちら
費用と仕様のデメリット
まずはいろいろと制限の多い3階建てのデメリットから。
坪単価が高い
わたしが一条工務店と契約した2019年3月の時点で、2階建てより坪単価が約64000円高かったです。
(ウチは準防火地域の3階建てなので、この影響もあるかもしれません)
30坪だと200万円くらいの差になるので、なかなか無視できない数字でした。
ですがウチは旧宅も3階建てだったし、20坪程度の狭小地のため、3階建てが必須でした。
さらぽか、うるケア採用不可
さらぽかはもともと3階建ては不可、
設計途中で登場したうるケアも3階建ては不可、
ということで、どちらも悩むことも無く導入できませんでした。
トリプルサッシ不可
3階建ての準防火地域では、ペアサッシになります。
3階建てでも準防火地域でなければ、トリプルなのかも?(未確認)
実際の生活でトリプルとペアの違いを比べたことが無いのでわかりませんが、ペアサッシだからか、ウチの窓付近はそれなりに冷気を感じます。
なので、ハニカムシェードは必須でハニカムを閉めないと寒いと感じます。
ペアサッシでも夏の暑さ(日射)は気にならないけど、冬の寒さ(冷気)は気になる、というところです。
断熱材はEPS
最終仕様確認のときに知ってしまった事実でした。
EPSだってわかったときは、なんか損したような騙されたような気分でしたが、住んでしまえば壁の中の断熱材の種類なんてわからないので、まぁどっちでもいいのかな、、という程度です。
ということで、EPSでも十分に断熱性はあると思います。
3階のどこかに「代替進入口」が必要
ウチの周辺の3階建ての家には、ときどき窓に赤い▽のマークが付いているのを見かけます。
これは非常用進入口もしくは代替進入口の窓であることを示しているはずですが、このマーク「▽」が付いているとカッコ悪いので(なんかオフィスビルみたいに見える)「▽マーク付いちゃいますか?」ってことは事前に設計士さんに確認しました。
「見たこと無いので、たぶん付かないです」
という、けっこう曖昧な回答だったのですがww、実際にウチの代替進入口には付いていません。
代替進入口の窓は、開き窓で網入りガラスになっています。
網入りでもペアガラスで樹脂サッシです。
・網入りガラスの網はなぜあるの? ライフデザイン
http://www.madoshop.jp/shop/news/detail/?id=23803&qp5=1133
代替進入口以外の窓は網入りではありません。
1階の間取りの制限
耐震性の確保のため、1階には耐力壁が多く必要になります。
(ほどんどないと思いますが)3階建てで1階にリビングなどの大きな部屋は難しいです。
なので、ウチの間取りのように、1階には洗面脱衣、トイレ、風呂などの小部屋を多く配置することになります。
窓の種類が少ない
準防火地域に建っていることで、窓も防火対応のものになります。
図面の窓にも「防火」という文字が必ず付いています。
あと、耐震性の確保から窓の数と大きさも制限を受けます。
しかもどの窓ならOKか?ということも本社(フィリピン)の設計を通さないとわからないので、設計士さんですら判断できず、YesかNoか結果待ちに時間がかかります。
(これは3階建てだけの特有の事情とのこと)
不利なことは何でも「3階建てですから」で片づけられる
いつか記事で愚痴ったこともありますが、やっぱり最後はこれですね。
設計打ち合わせで「あれ、なんかネットの情報と違う?」なんてところを突っ込むと、だいたいこれで返されます。
フロアが1つ増えるだけなのにね、、
平屋と2階建てはそんなに差が無いけど、2階建てと3階建てには大きな差があります。
費用と仕様のメリット
少ないけどメリットだってもちろんあります。
ベタ基礎が標準
実はこれ、最近になって気づいた衝撃的な事実です。
他の一条ブロガーさんの記事を見ていて、ベタ基礎が高いから標準にしてほしかった、なんて内容を見て、そういえばウチのベタ基礎の値段っていくらだったっけ?とオプション一覧を見るも、、、項目が無かったです。
仕様書には、
このようにちゃんと書いてあるし、実際に施工された基礎はベタ基礎でした。
さらに調べると、3階建ての場合はベタ基礎が標準ということがわかりました。
これは打ち合わせでも指摘されたことがなかった(こちらからも確認しなかった)ので、まったく意識していませんでした。
一条工務店は「3階建てなんでベタ基礎が標準なんです」ってことをもっとアピールしてもいいと思います。
ベタ基礎はだいたい1階の坪数×2万円くらいになるので、30坪の2階建ての場合は約30万円、平屋の場合は約60万円はかかります。
3階建ては1階の坪数は少なめになるとしても、これが無料になるのはすごいメリットですよね。
セカンド洗面台が標準
標準のセカンド洗面台はけっこうダサいので(アパートにあるような昔ながらの洗面台)ウチはオプションの洗面台に変更しました。
変更する場合は標準の洗面台を取りやめた費用として、約10万円が減額されるので、差分を支払う形になります。
ついでにタオルリング(タオル掛け)も4つが標準です。
(2階建ては3つが標準)
トイレ2、洗面2、で合計4つという計算なのだと思います。
ちなみに、タオルリングは3階建てだと4つまで標準ですが、ウチは2つしか設置しませんでした。
余った分を予備でもらう、ということはできないらしく、設計上どこかに設置することにして、現場指示で実際には設置しない、という対応をすることで予備を手に入れられます。
(ウチはこの手を使って予備を貰いました)
石膏ボードが分厚い
建築中に見学に行ったとき、大工さんには3階建てだから石膏ボードが分厚いと熱弁されましたw
これも断熱材と一緒で住んでしまえば気にならないし、比べることもできないので、実際には良いのかどうかはわかりません。
20坪程度の土地でも建坪30坪が可能
ウチの土地は建ぺい率60%、容積率200%です。
20坪の土地で、3階建てだと最大で36坪の家が建てられます。
地方の人は20坪の土地と聞くと狭いと思うかもしれませんが、敷地内に駐車場(ビルトインガレージ)もできるし、隣の家との距離も50センチ以上離れているし(民法の隣地境界線から50センチの決まり)都心部であれば十分な広さだと思っています。
2階建てだと20坪~くらいになってしまうので、さすがに4人家族では狭すぎますね。
3階建ての生活について
生活空間を縦に分けられる
ウチの娘(15歳)は機嫌がいいと入浴中に歌を歌いますが、1階にあるバスルームの歌声も3階にいると聞こえません。
(2階にいると聞こえます)
2階のテレビの音や、会話の声は1階と3階に響きます。
i-smartの家は音が伝わりやすいので、階を2つ跨がないとけっこう聞こえます。
フロアをまたぐと人の気配が薄れます。
生活空間を縦に分けることで、広くない家でもプライベート感を保つことができます。
階段で足を鍛えられる!
老後は階段が無いほうがいいだとか、弱っちいことを言う施主の方を見かけるので・・www
どうしてもこれだけは言いたいです。
わたしのおばあちゃんは、病気で亡くなる80歳前まで、3階建ての家に住んでいました。
夏は1階の和室に布団を敷いて、冬は3階の洋室のベッドで、季節によって寝る場所を移動したり、3階建ての家でも不自由なく生活していました。
年を取ってから階段が危なくなるのは、普段から階段を使っていないからです。
脚は使っていないと、どんどん弱っていきます。
生活の中で意識せず脚を鍛えられるなんて、すごいメリットだと思いませんか?www
老後にも3階建ては良い・・はず
地方に行ったら3階建てなんて見ないですから、都市部だけの特徴と言えます。
嫁さんは神戸の出身ですが、中央からは外れた地域だったからか、周りに3階建ての家は無かったそうです。
ウチは生活に関わる施設のほとんどが徒歩圏内にあります。
小学校:徒歩8分
中学校:徒歩7分
病院(内科):徒歩4分
コンビニ:徒歩3分
スーパー:徒歩7分
駅(JR):徒歩7分
嫁さんの職場:自転車で7分
小6長男の学習塾:自転車で7分
中3長女の学習塾:自転車で15分
将来的に過疎の心配は無いし、空き家が増えて街がゴーストタウンになることも、おそらく無いです。
古い施設が無くなると、すぐに代わりの新しい施設ができる地域です。
人口が多いと競争も多いので、街が寂れることが無いし、車が無くても生活できるということは、老後にすごく大きな意味を持ちます。
ウチは建て替えなので土地を選ぶことはなかったですが、地方の広い土地で2階建てより、都心の狭い土地で3階建てのほうが、老後の生活を考えらた良いのではないかと思います。
なので、3階建てになってしまう立地がメリットと言えます。